【福島・福島駅】「木のおもちゃRatta」を訪ねて

訪問記

こんにちは、しっぽです。

2025年5月、福島県福島市にある「木のおもちゃRatta」さんを訪れました。

店主さんの思い入れ深いおもちゃが並ぶ、明るい店内。
開業して4年目、15年続けた遊び支援のボランティア経験がたっぷり詰まっています。
実際に遊んで選べることを大切にしているおもちゃ屋さんです。

※許可を得て撮影しています。お取扱い品、在庫状況、価格などは訪問時点です。

福島駅から歩いてすぐ!

最寄駅は、JR・阿武隈急行・福島交通の福島駅。

東北新幹線「やまびこ」や、山形新幹線「つばさ」が停車する駅なので、関東方面からのアクセスも便利です。

私は関西出身で、帰省のたびに東海道新幹線に乗り慣れていたこともあり、東京駅のホームに出入りする東北新幹線のカラフルな車体が新鮮に感じられ、ちょっとワクワクしました。

駅の東口を出て、徒歩2分ほど。あっという間に到着です。

開店時間より少し早く着いたので、近くを散策していると、福島市子どもの夢を育む施設「こむこむ」という建物を発見しました。

3万4千冊の児童書を備える子どもライブラリーや、多目的に使用できるホール、プラネタリウムなど、楽しみながら学べる教育文化複合施設だそうです。

建物の外には、「ニュートンのリンゴの木」や「メンデルのブドウの木」などが植えられていました。こちらは「ナンジャモンジャの木」。

そろそろ開店の時間。お店へ向かいましょう。

レンガ造りのような外壁に、青いひさし。
交差点の向かいからでも、思わず目を引く可愛らしい外観です。

さっそく中に入ってみましょう!

明るくて見通しの良い店内

「こんにちは〜」と挨拶をしながらお店に入ると、店主の鈴木さんがとびっきりの笑顔で歓迎してくださいました。

大きな窓と明るい照明のおかげで、店内はとても開放的な印象です。
壁際には背の高い棚が並び、中央には低めの棚が配置されていて、全体が見渡しやすいレイアウトになっています。

また、入って右側の壁には、一面に大きな鏡が張られていました。
もともとはダンススタジオとして使われていた物件だそうで、鏡越しに棚の奥まで空間が続いているように見えるのも、店内が広く感じられる理由のひとつかもしれません。

あちこちに大小さまざまな植物が飾られていて、落ち着いた雰囲気の中でゆったりと過ごせそうです。

↓店内全体の様子がわかる動画はこちらから

遊んで選べるおもちゃ屋さん

鈴木さんといろいろお話をする中で、お店を開くまでの経緯を伺うことができました。

木のおもちゃを好きになったのは、子どもが生まれたのがきっかけ。
2人のお子さんと一緒に遊んだ、思い入れの深いおもちゃがたくさんあるといいます。

子どもたちが大きくなってからは、そんな私物のおもちゃを車に積んで、育児サークルや子育て支援の集まりに持参し、親子に遊んでもらうというボランティア活動を15年ほど続けられていました。

しかし、コロナ禍でそうした活動が難しくなったことを機に、「それなら自分で場所を作ろう!」と、半ば勢いでお店を開くことを決意されたのだとか。

開店当初は、お店の経費をまかなうために、他のお仕事との“二足の草鞋”だったそうですが、今ではお店一本に専念されています。

そんな「遊び」への思いが原点にあるからこそ、手に取って遊んでもらうことを大切にしているのだそうです。
実際に、多くの商品にはサンプルが用意されていて、自由に遊ぶことができます。

また、サンプルもただ置かれているだけではなく、遊びの「続き」が想像できるように、どれもさりげなく工夫されて並べられていると感じました。
見ているだけでも、「こんなふうに遊べるんだ!」と自然に想像がふくらみます。


店内には、ヨーロッパのメーカーや国内の工房で作られた、こだわりのおもちゃが幅広く揃っています。

その中から、全国的にもまだ取り扱いの少ない商品を紹介してくださいました。

商品名は『KIKKA(キッカ)』。
奈良県の吉野桧を使用した国産の積み木で、X型とK型、2種類のピースが入っています。

独自の切り込み構造により、さまざまな角度で積むことができるのが特長です。

「パンフレットの表紙に掲載されている形は、どうやって積んでいるんだろう?」と、しばし2人で「こうかな?」「いや、こっちかも」と手を動かしながら試行錯誤。
再現できた瞬間には、思わず一緒に拍手してしまいました。

木のおもちゃと、笑顔が集まる場所

とても明るくて気さくな店主の鈴木さん。
お客さまが来られると、「今日はいいお天気ですね」と、にこやかに声をかけていらっしゃいました。

近くの施設「こむこむ」の帰りに立ち寄る方もいれば、歩いた先に県庁があることから、出張で福島を訪れた方が、たまたまお店の前を通りかかって入ってくることも多いそうです。

以前、遠方から出張でお越しのお客さまが『cuboro スタンダード50』をご購入になり、「重たいけど大丈夫ですか?」と驚いたというエピソードも伺いました。

親子連れのお客さまが、店内でたっぷり遊んで帰られることもあるそうですが、

「何も買わなくても、好きなだけ遊んでくれたら、それでいいんです」
「サンプルを触って遊んでもらえることが、お店がある意味だと思っています」

そうした言葉からは、木のおもちゃで遊ぶ体験そのものを届けたいという想いがひしひしと伝わってきます。
それはきっと、長年のボランティア経験の中で培われたものなのでしょう。

一方で、サンプルの展示にはスペースが必要なため、取り扱い商品をどのように増やしていくか、頭を悩ませている姿も。
近年の価格高騰もあり、「売りたいもの」と「売れるもの」との間にギャップを感じることもある中で、「ご自身のお孫さんに贈れるもの」というのがひとつの取り扱い基準になっているそうです。

開業されて4年目。これからどのようにお店が進化していくのか、今後の展開も楽しみです。

ぜひ一度、足を運んでみてください!

店舗情報はこちら

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