
こんにちは、しっぽです。
2025年9月、静岡県浜松市にある「寿月すみたや」さんを訪れました。
明治11年に創業、浜松でいちばん歴史のある人形専門店。
お節句のシーズンは雛人形や五月人形が中心ですが、木のおもちゃとボードゲームも取り揃えています。
長年営業していた連尺町から、2024年11月に現在の場所へ移転されました。
※許可を得て撮影しています。お取扱い品、在庫状況、価格などは訪問時点です。
浜松駅からバスで10分
最寄駅はJR浜松駅。遠州鉄道だと新浜松駅です。
駅前のバスターミナルは、いったん地下通路を抜けて上がると、環状に乗り場が整備されています。

今回の旅で感じたのは、浜松はバスの交通網が発達していること。
浜松駅を起点に、どこへでもバスで行けるのではないかとすら感じました。
ただし、遠鉄バスでは「ナイスパス」以外の交通系ICカードは使えません。
他の地域から訪れる方は、現金かタッチ決済対応のクレジットカードを準備しておくと安心です。
そこからバスに乗って10分ほど。
「商工会議所」というバス停で降りれば、目的地はすぐ目の前です。


雛人形のシルエットが描かれた看板が目印。
さっそく中に入ってみましょう!
節句のシーズンに向けて準備中
「こんにちは〜」と挨拶すると、店主の大隅さんご夫妻がにこやかに迎えてくださいました。
店内はL字型になっていて、入口近くには左右におもちゃとボードゲームが並んでいます。
奥のスペースは、最近まではパーテーションで仕切られており、イベントなどに使われていたそうです。
私が訪れたときは、10月下旬ごろから始まる節句シーズンに向けて模様替えの真っ最中でした。
2024年11月に移転オープンし、売場面積は以前の約5分の1に。
かつては1・2階が店舗、3・4階が倉庫という建物でしたが、今はコンパクトにまとまり、1フロアで営業されています。
移転した昨年は、狭くなった売場で少々不安なまま繁忙期に突入し、無事に乗り切れてほっとされたそう。
そして今年は「これなら大丈夫」と、安心してシーズンを迎えられるといいます。







↓店内全体の様子がわかる動画はこちらから
子どもの発達に寄り添うおもちゃ選び
明治11年創業という、歴史ある老舗の人形専門店。
おばあちゃんも、お母さんも、自分も、同じお店の雛人形で……と、世代を超えた常連さんも。
来店されるお客さまの中には、赤ちゃんを抱っこして訪れる方も多く、「おもちゃについても知りたい」という声が寄せられるようになりました。
そこで、(大隅)和子さんは、「このおもちゃがおすすめですよ」と紹介する通信を発行し始めたそうです。
やがて店頭でも、節句の繁忙期以外の時期を中心に、お客さまのリクエストに応じておもちゃの販売をするようになりました。
和子さんはもともと中学校の教員として勤務したのち、心理学や絵画療法を学んで資格を取得し、スクールカウンセラーをされていました。
木のおもちゃに関心を持ったきっかけは、ご自身の子育てから。
せっかく高品質な童具館の積み木を購入したものの、お子さんがまったく遊ばず、「なぜだろう?」という疑問から知的好奇心を動かされ、東京まで講座を受けに行かれたのだそうです。
童具共育アドバイザーとなってからは、和久先生を招いてセミナーを開催するなど活動を広げていきます。
お子さんが通っていた保育園が、良い保育環境を整えるためにとても力を注いでいて、先生方との情報交換や交流も生まれました。
こうして子育て支援に携わって15年以上。
今では不登校の子どもたちのサポートや療育に定期的にかかわりながら、講座や研修、ワークショップなども行なわれています。
「生きづらさを感じやすい時代だからこそ、幼少期の発達支援が大切」というお話を伺うことができました。
季節ごとに表情を変えるお店
主に、木のおもちゃは和子さん、節句人形とボードゲームはご主人の彰啓さんが担当されています。
ボードゲームは地域でも随一の品揃えで、旅行や帰省の際に立ち寄る方もいるそうです。
夜にじっくり楽しめる「ボードゲームナイト」も開催されています。
節句シーズンになると、木のおもちゃやボードゲームの展示はぎゅっと縮小。
店内に雛人形を70商品ほど並べると聞いて驚いたのですが、以前のお店ではなんと200商品もあったのだとか!
住宅事情に合わせて省スペース化が進み、今はお雛さまとお殿さまのふたり飾りが主流になっています。
以前より置ける数は限られますが、その中でもできるだけ多彩なものを揃えて、お客さまに選んでいただきたいと語ってくださいました。
もし木のおもちゃやボードゲームをゆっくり見たい方は、シーズンオフの5月〜9月に訪れるのがおすすめです。
お近くの方はぜひ足を運んでみてください!

























