
こんにちは、しっぽです。
2025年6月、家族旅行で長野県松本市を訪れました。
特急あずさに乗るのは数年ぶり。
新幹線改札を通らずに、在来線のホームから乗り込めるのが便利ですね。

今回の旅の目的は、現在松本に住んでいる友人と、その家族に会いに行くこと。
ですが、せっかく普段あまり訪れない土地へ来たのだから、近くにある木のおもちゃ屋さんにも行ってみたい!
というわけで、友人との予定の前後に、市内にある2軒のお店に伺いました。
【中町通り】「ぴあの」さん
松本城の城下町にある中町通りには、火災から家屋を守るために漆喰で造られた、白と黒の「なまこ壁の土蔵」が今も数多く残っています。
その美しい景観から観光地としても人気があり、通りには飲食店や工芸品のお店がずらりと並び、多くの人で賑わっていました。
そんな中町通り沿いに店を構えているのが、老舗の木のおもちゃ屋さん「ぴあの」さんです。

お店に伺ったときは、ちょうど納品の準備をされているところで、「30分後くらいに来てちょうだい」と言われたため、しばらく周辺を散策してから再訪しました。
靴を脱いで中に入ると、棚や壁におもちゃがぎっしり!
きれいに整然と並んでいるというよりは、所狭しと置かれたり積まれていたりして、まるで宝探しのような雰囲気でした。
宝の山の中で、私がかつて買いそびれたまま廃盤になってしまい、ずっと欲しいと思い続けていたものを発見……!
ホルストロイス社のコットン手人形ろばです。
これが他の動物ではなく、いちばん欲しかったろば! 見つけた瞬間、思わず声をあげてしまいました。

おもちゃの話などで会話が弾み、なぜか「姪っ子にすごく似ているの!」と可愛がっていただいて、ついつい長居してしまいました。
コットン手人形を購入すると、オリジナルの包装紙で丁寧に包んでくださいました。
包みに添えてくださった店名入りのポストカードも、とても可愛らしくて、心温まるものでした。

多くの観光客がお店の前を行き交っていましたが、商品の良さを理解してくださる方にじっくり見に来てほしいという思いがあってか、私が滞在している間にも、入店しようとした新しいお客さんが何度もお断りされていました。
1組ずつしか入れず、初めての方には少しハードルが高い一面もありますが、私にとってはぜひまた訪れたいと思える、特別なお店です。
店主さんはご高齢で、腰を悪くされてからは歩くのも大変だとおっしゃっていましたが、これからもお元気に過ごされることを願っています。
【沢村】「ちいさいおうち」さん
翌日訪れたのは、松本駅から車で10分ほどの場所にある「ちいさいおうち」さん。
今年で創業45周年を迎える、子どもの本の専門店です。
特徴的な形の建物で、隣のパン屋さんと合わせてひとつのような造りになっています。


店内には、素敵な絵本や児童書がたくさん!
国内外の絵本が、作家や対象年齢ごとに整理されていて、欲しいものがとても探しやすくなっています。
でも、お目当ての本だけでなく、棚に並んだ絵本を眺めているうちに、思いがけない出会いがあるのも嬉しいですよね。
また、子ども向けの本だけでなく、大人が楽しめる読み物も揃っています。



木のおもちゃについても、お店の方にお話を伺うことができました。
かつては店内にプレイスペースを設けて、多くのサンプルを出していたそうで、長年にわたって子どもたちに良いおもちゃを届けてこられたお店なのだと感じました。
しかし、コロナ禍や近年の価格高騰の影響で、季節もの(組み木の節句人形など)を除くと、ほとんど売れなくなってしまったとのことで、おもちゃの取り扱いはかなり縮小されているそうです。



当サイトのことをお伝えしたところ、少し寂しそうに「“木のおもちゃ屋さん”としては、正直おすすめできないと思います」とおっしゃっていたため、そのご意向を尊重し、店舗情報の掲載は見送ることにしました。
店頭に置いてある木のおもちゃは少なくなりましたが、絵本の充実ぶりは素晴らしく、絵本好きの方には間違いなくおすすめできるお店です。
ちなみに余談ですが、なんとこちらのお店でも、コットン手人形きつねを発見!
これまで探し求めていたコットン手人形を、2日連続で実店舗で見つけられて、ひそかにテンションが上がりました。
でも「昨日、いちばん欲しかったろばを買えたしな〜」「2体目は必要かな〜」と迷いに迷った末、きつねは購入せず、代わりに絵本を選びました。
東京に戻ってから、「やっぱりきつねも買っておけばよかったかも……」と、ちょっぴり後悔しています。
また次に訪れたとき、きつねはいるでしょうか。
もしいなくても、どこかのお家に行って大切にされていたら嬉しいです。
旅を終えて
今回の松本旅行では、友人との再会に加えて、2軒のお店を訪れることができました。
それぞれのお店での出会いや会話は、心に残る思い出となりました。
どちらも長年にわたって営業を続けてこられたお店で、木のおもちゃや絵本には、時の流れに左右されない魅力があることを、改めて感じた気がします。
これからも旅先で、いろんな出会いを楽しみに歩いていきたいです。
