【千葉・ユーカリが丘】「Mother Moon」を訪ねて

訪問記

こんにちは、しっぽです。

2025年4月、千葉県佐倉市にある「Mother Moon」さんを訪れました。

おもちゃや積み木、木の動物、ザイフェンの工芸品まで。小さな空間に彩り豊かな魅力がぎゅっと詰まったお店!
屋根裏部屋のようなプレイスペースの壁には、素敵なイラストが描かれています。

※許可を得て撮影しています。お取扱い品、在庫状況、価格などは訪問時点です。

住宅街を歩き、大きな公園のすぐ隣に

最寄駅は、京成電鉄のユーカリが丘駅。

ユーカリが丘は、1971年に開発が始まったニュータウン。
世代が偏らないよう年間の分譲件数を調整しながら供給を続けることで、人口バランスを保ち、すべての世代にやさしく、安心して「ずっと住み続けられる街」を目指しているそうです。

また、京成電鉄のほかに「山万ユーカリが丘線」という新交通システムが、タウン内をぐるっと1周しています。
ユーカリが丘駅を出たところで、可愛らしい車両を見かけました。

「こあら号」という愛称で親しまれている、山万ユーカリが丘線。

さて、駅の北口を出て、落ち着いた雰囲気の住宅街を歩いていきます。

途中、小学校を横目に見ながら進み、坂道をずんずんと下ると、遊具のある広い公園が見えてきました。
ここまで、のんびりペースで約15分。

公園の入り口の少し手前、左手にふとあらわれた小さなお店。
遊ぶ子どもたちの声に気を取られていると、思わず見逃してしまいそうになるほど、周囲の自然にすっと溶け込むように佇んでいました。

目的地に到着です!

ガラスのディスプレイには、カラフルな汽車や積み木たち。
ドアにかけられたピエロのハンペルマンが、にっこりと迎えてくれます。

さっそく中に入ってみましょう!

ひと足踏み入れると魅力がぎっしり

扉を開けると、澄んだドアチャイムの音が響きます。
「こんにちは〜」と声をかけると、店主の山田さんが出てきてくださいました。

店内は、数歩でひと通り見て回れるほどのコンパクトな空間。
以前はもっと広く使っていたそうですが、現在は一部を事務所にし、販売スペースを狭めて営業されているそうです。

とはいえ、その限られた空間には、選りすぐりの商品がぎっしりと並び、奥には子ども用のプレイスペースも。

ぱっと目に飛び込んでくるのは、木の動物や工芸品がずらりと並ぶ大きな棚。
そのほかにも、おもちゃやパズル、ボードゲーム、絵本など、子どもから大人まで楽しめる商品が幅広く揃っています。

まるで屋根裏部屋のようなプレイスペースの壁には、楽器を奏でながら行進する動物たちの素敵なイラストが描かれています。
よく見ると、取り扱っているおもちゃが、さりげなく描き込まれていたり……!?
ぜひ、じっと眺めて探してみてください。

↓店内全体の様子がわかる動画はこちらから

輸入のお仕事と、おもちゃの奥深さ

マザームーンさんは、実店舗を構える一方で、スペインのメーカー「グラパット」の国内輸入代理店、GRAPAT JAPANとしても活動されています。

グラパットはとてもエネルギッシュなメーカーで、次々と新作が登場します。
「どんどん溢れる創作意欲についていくのが大変なくらいなんです!」と、楽しそうに教えてくださいました。

スペインの人々というと、陽気でシエスタの文化があることから「あまり働かない」といったイメージを持たれがちですが、実際はその印象とは異なり、とても真面目で働き者。
日本人と感覚が似ていて、コミュニケーションも取りやすいのだそうです。

また、最近新たに取り扱いを始めたのが、イギリスのメーカーによる木の動物たち「ウディマル」シリーズ。
スペインのおもちゃ屋さんで出会ったのがきっかけだったそうです。

既存の木の動物は、幼い子ども向けのものが多く、その「次」に進むと、塩ビ製の動物フィギュアに移行せざるをえません。
そんな中で、年齢が上がっても楽しめる「リアルな作りの木の動物」として、ウディマルはぴったりでした。

どれもが職人による手彫りや手塗りで作られているため、動物によって、あるいは物によって、それぞれユニークで個体差があるのがおもしろいところ。
ひとつひとつの価格が比較的手頃なため、たとえば動物園セットを作っても、合計金額が抑えられるのも魅力です。

今後、取り扱いを拡げていくことも検討されているそうです。


時間はあっという間に過ぎ、鳩時計が何回鳴いたか分からなくなるほど、さまざまなお話で盛り上がりました。

中でも、以前行なわれたメーカーを巡るツアーの話がとても興味深く、その旅を共にした木のおもちゃ屋さんとは、今も長くお付き合いが続いているのだそうです。

「旅先ではついおもちゃ屋さんに立ち寄って、おもちゃを買ってしまうんですよね〜!」という“あるある”も。
ドイツでも、みんなでおもちゃ屋さんに駆け込んだというエピソードを聞いて、思わずその様子が目に浮かびました。

ザイフェンの工芸品も、背景にある歴史を知ると見方が変わるそうで、私もいつかは現地を訪れてみたいと思いました。

世代を超えて通い続けられるお店

マザームーンさんは、木のおもちゃと絵本のお店として2000年にスタートし、今年で25年を迎えます。

お店が20周年を迎えたタイミングで、ドイツ・ニュルンベルクで開催されるシュピールヴァーレンメッセ(国際玩具見本市)を訪れた山田さん。
その際、ユシラ社の社長と話す機会があり、「おもちゃ屋さんを20年続けているなんてすごい!」「ヨーロッパでも、20年続くお店はごくわずかだよ」と声をかけられたそうです。
その言葉が、大きな自信につながったといいます。

幼い頃に通っていた子が大人になり、今度は自分の子どもを連れて訪れてくれる。
お店を続けることは決して楽ではないけれど、そんな瞬間に「長く続けてきて良かったな」と思えるのだそうです。

隣の公園の帰りにふらっと立ち寄る近隣の方もいれば、遠方からわざわざ訪れるお客さまも。
世代を超えて愛され、多くの方々に親しまれているお店だなと感じました。

ぜひ一度、足を運んでみてください!

店舗情報はこちら

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